お点前の音
お点前の時に立つ音の違い(表千家と裏千家)
スタッフの谷野です。私は裏千家の茶道を習いましたが、
okeikoJapanの茶道体験の中で、
お点前を表千家の人がする時に、私が半東として、水屋にいて、
お菓子を出したり、点て出しのお茶を運んだりすることがあります。
そのタイミングをはかるのに、表千家の方のお点前は音でよくわかります。
最初に聞こえてくるのは袱紗を捌くときの、「パン!」という音です。
塵打ちの音というのでしょうか、裏千家には無い音で、
これが聞こえるとお点前の始まりだとよくわかります。
次に気に掛ける音は茶せん通しのためのお湯を茶碗に汲む音で、
「シャラシャラシャラ」という水音がすると、お菓子を出す準備です。
この音は裏千家も同じです。
お点前は進んで、茶碗に抹茶を入れると、
茶杓についた抹茶を落とすために、茶杓で茶碗のふちをたたきます。
裏千家は1回優しく叩きますが、表千家はたたく音が2回聞こえます。
この音で、水屋でも点て出しのお茶が出せるように、用意します。
余談ですが、この回数はどうも2回以上の方が粉を落とした感があるらしく、
お客様が略盆を体験されるときに、つい「カンカンカン」と叩いておられます。
元は千利休が大成したお点前ですが、3千家に分かれ、それから400年余りも経つうちに、
流派によって、お点前の小さな部分に違いが出てきています。
それは表千家と裏千家の考え方の違いから生じて来た違いかもしれないと思い、
また、千利休はどういうお点前で点てていたのかなあと、興味しきりです。
また、3千家のうちの「武者小路千家」のお点前も、機会があったらぜひ見てみたいと思う今日この頃です。
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